<p>Pro Gitを読んでいくシリーズの記事</p>
<ol>
<li><a href="https://aki-note.vercel.app/notes/pro-git-01" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">Pro Git第1章を読む</a></li>
<li><a href="https://aki-note.vercel.app/notes/pro-git-02" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">Pro Git第2章を読む</a></li>
<li><a href="https://aki-note.vercel.app/notes/pro-git-03" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">Pro Git第3章を読む</a>（本記事）</li>
</ol>
<p>本記事の目的などは<a href="https://aki-note.vercel.app/notes/pro-git-01" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">Pro Git第1章を読む</a>にまとめてあります。</p>
<h2>第3章&quot;Git Branching&quot;を読む</h2>
<h3>Branches in a Nutshell</h3>
<ul>
<li>gitはブランチを簡単に作ることができる。開発中にブランチを作ってマージすることは推奨されている。</li>
<li>gitのブランチの方法を理解するにはgitのデータ保持の方法を理解する必要がある。</li>
<li>gitはdiffを保持しているわけではなく、snapshotを保持している。</li>
<li>コミットしたときstagedのコンテンツへのポインタを含むcommit objectが保存される。</li>
<li>commit objectはauthorの名前とemailアドレス、メッセージ、そのコミットへのポインタやそのコミットの親のコミットの情報を保持している。</li>
<li>親のコミットがないコミットは最初のコミットである。通常のコミットの親は一つである。複数ブランチをマージした結果のコミットは複数の親を持つ。</li>
<li><code>git add</code>するとステージングされるファイルのチェックサムを計算し、gitリポジトリにそのバージョンのファイルを保存し、ステージングエリアにそのチェックサムを追加する。</li>
<li>gitではそれらのある時点でのファイルのデータをblobと呼んでいる。</li>
<li>branchというのは単なるポインタである。コミットを作るとbranchが指すポインタが移動する。</li>
<li><code>git commit</code>するとtree objectとして、それらを保存する。そしてgitはメタデータとroot project treeへのポインタを持ったcommit objectを作成する。</li>
<li>blobはファイルコンテンツを表している。treeはディレクトリのコンテンツのリストを持っており、どのファイル名がどのblobに対応するかの情報を持っている。</li>
<li>commitはroot treeへのポインタとcommitのメタデータを持っている。</li>
<li>mainブランチはgit的な観点からは特別なブランチではない。</li>
<li><code>git branch testing</code>を実行すると現在のコミットを指すtestingポインタが新規に作成される。</li>
<li>gitはHEADという特別なポインタを持っており、HEADポインタはユーザーが現在作業しているブランチを指す。</li>
<li><code>git branch</code>で新たなブランチを作成してもHEADは移動しない。</li>
<li>ブランチ移動するにはHEADをブランチに移動させる。HEADを移動させるには<code>git checkout</code>を使う。</li>
<li><code>git checkout main</code>は二つのことをしている。一つはHEADをmianブランチに移動すること。もう一つはworking directoryの状態をmainが指すスナップショットの状態にすること。</li>
<li>branchの実体は40文字のSHA-1を持つファイルであり作成や削除が簡単に実行できる。</li>
<li>v 2.23から<code>git switch</code>が使えるようになった。<code>git switch -</code>で前回いたブランチに戻ることができる。</li>
</ul>
<h3>Basic Branching and Merging</h3>
<ul>
<li>
<p>working directoryやステージングエリアにチェックアウト先のブランチとコンフリクトするコミットしていない変更があるときはブランチを切り替えることはできない。</p>
</li>
<li>
<p>ブランチ切り替えのときはクリーンな状態にするのがベストである。stachingやcommit amendingなどを使うとよい。</p>
</li>
<li>
<p>gitはブランチを移動すると自動的にworking direcotoryをブランチが指すコミットのスナップショットと同じ状態にセットする。</p>
</li>
<li>
<p>fast-forwardはマージの方法の一つである。例えば「mainブランチにhotfixブランチを取り込むときfast-forwardでマージが行われた」ということは「mainブランチが単にhotfixブランチと同じコミットを指すように移動した」ということである。</p>
</li>
<li>
<p>マージするコミットが直接の祖先ではないときgitは共通の祖先のコミットとマージする二つのコミットを使用してthree-way mergeを行う。</p>
</li>
<li>
<p>three-wayマージでは新たなスナップショットが作成される。</p>
</li>
<li>
<p><code>git mergetool</code>によって登録したマージツールを呼び出すことができる。</p>
</li>
</ul>
<h3>Branch Management</h3>
<ul>
<li><code>git branch --no-merged</code>で現在のブランチにマージされていないブランチを見ることができる。<code>git branch --merged</code>で現在のブランチにマージされているブランチを見ることができる。</li>
<li>コラボレーターが使っているブランチの名前を変更してはいけない。</li>
<li><code>git branch --move bad-name corrected-name</code>でbad-nameブランチをcorrected-nameブランチに変更できるが、これはローカルでのみの変更である。</li>
<li><code>git push --set-upstream origin corrected-name</code>によってリモートプッシュする。</li>
<li><code>git branch --all</code>でリモートブランチを含めて全てのブランチを表示することができる。</li>
</ul>
<h3>Branching Workflows</h3>
<ul>
<li>慣例的にはmainブランチはリリース用のブランチとして使用する。</li>
<li>devブランチを作り安定性のテストをするために使用する。このブランチは常に安定である必要はない。安定になったときはmainに取り込まれうるブランチである。</li>
<li>topicブランチは特定の機能に関する変更を行うために作られる短い期間だけ存在するブランチである。</li>
</ul>
<h3>Remote Branches</h3>
<ul>
<li>リモート追跡ブランチはリモートブランチの状態への参照である。最後にリモートブランチに接続したときの状態をもつ。</li>
<li>自分がpushをする際コラボレーターが行ったpushの内容をfetchで取り込む。（fetchではマージはされず、リモート追跡ブランチが更新される。）</li>
</ul>
<h3>Pushing</h3>
<ul>
<li>コラボレートしたいブランチはpushする。</li>
<li><code>git push orign hoge</code>は<code>git push origin refs/heads/hoge:refs/heads/hoge</code>の省略である（<code>refs/heads</code>は後で解説がある）。リモートリポジトリで名前を変えたい場合は<code>git push origin hoge:piyo</code>とするとリモートリポジトリではpiyoになる。</li>
<li><code>git fetch</code>はリモート追跡ブランチをローカルに作成するだけである。リモート追跡ブランチはローカルで変更不可能である。</li>
<li>リモート追跡ブランチのコミットを現在のブランチに取り込むには<code>git merge origin/hoge</code>などとすればよい。</li>
<li>もしくはリモート追跡ブランチhogeを元にローカルのhogeブランチ上で開発したい場合は<code>git checkout -b hoge origin/hoge</code>を実行する。リモート追跡ブランチを元に新たなhoge
ブランチを作成しHEADをhogeに移動する。</li>
<li>リモート追跡ブランチを元にローカルブランチをチェックアウトを行うと自動的に&quot;tracking branch&quot;が作成される。</li>
<li>tracking branchが追跡するブランチは&quot;uptream branch&quot;と呼ばれる。</li>
<li>tracking branchはローカルブランチでありリモートブランチと直接的な関係を持つ。tacking branchはどのリモートブランチと関係があるかを知っているので<code>git pull</code>を用いると自動的にそのリモートブランチから変更を取得して、マージする。</li>
<li>チェックアウトするときにローカルにブランチ名hoegが存在せずリモートにそのブランチ名があるとき<code>git chekout hoge</code>をするとローカルにhogeブランチ（tracking branch）が自動的に作成される。</li>
<li>ローカルブランチのupstreamを設定するには<code>git branch -u origin/hoge</code>などとする。</li>
<li>tracking branchのupstreamは<code>@{u}</code>で参照できる。</li>
<li><code>git branch -vv</code>でtracking branchとupstreamに関する情報を簡単に見ることができる。aheadはローカルで何コミット進めたかを表し、behindはサーバー側のコミットが何コミット分マージされていないかを表している。このコマンドで使用される情報は最後にリモートから取得された情報でありこのコマンドでサーバーと通信することはない。</li>
<li><code>git fetch</code>はリモートリポジトリの変更を全て取得するがworking directoryを変更することはない。</li>
<li>一方で<code>git pull</code>をtracking branchで実行するとupstreamから取得した変更をマージするのでworking directoryは変更される。</li>
<li>リモートブランチが必要なくなったときは<code>git push origin --delete hoge</code>でorigin/hogeを削除できる。コラボレーターに削除の確認をとった方が良い。</li>
</ul>
<h3>Rebasing</h3>
<ul>
<li>分岐した変更を統合する方法として<code>merge</code>の他に<code>rebase</code>がある。<code>rebase</code>を使うとあるブランチの変更を全て取り出して他のブランチに適用することができる。
rebasingは共通祖先を持つブランチ同士でのみうまくいく。rebaseした後にfast-forwardマージをするとマージが完了する。</li>
<li>rebasingは履歴をクリーンに保つことができる。</li>
<li><code>git rebase --onto main hoge piyo</code>は「piyoブランチがhogeブランチのバリアントであることを示し、piyoブランチの変更をmainに適用する」という意味。
piyoのコミットがmainブランチに移動する。</li>
<li>他の人が作業する可能性がある自分のリポジトリの外部にあるコミットをrebaseしてはいけない。（<code>git push --force</code>で履歴の改変を強制的にリモートにプッシュできるが禁じ手である。）</li>
<li>コラボレーターが作業する可能性のあるブランチをリベースして強制的にpushすると、コラボレーターがそのブランチをpullしたときリベースによるコミットとリベース前のコミット（同じ内容の異なるコミット）が存在することになり混乱を生む。</li>
<li>万が一公開ブランチでrebaseを行ってpushしてしまった場合はコラボレーターに<code>git pull --rebase</code>を使ってもらうと良い。これにより強制的にプッシュされた作業に対するリベースが行われる。</li>
</ul>
